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ファンフィクションよりも... 15章 [Stranger than Fafiction]

15章:DRIVER’S SHEET
運転席

ガソリンが満タンになり、トファーの運転でアマリロへ向かって軽快に走り始めた。キャッシュは、ゴールデングローブ賞のときに、トビーとトイレでレオナルド・ディカプリオに遭遇して硬直したときの話をした。テレビスターと映画スターは格が違うという。用を済ませたディカプリオを最敬礼で見送った。オスカー前夜祭でヘレン・ミレンに駐車係と間違われたときは、チケットをきった。
レッドカーペットでの写真にまつわる話などが弾んでいるとき、道端のジャンクヤードにポルシェがあるのを目ざとく見つけたキャッシュは、停めてくれ、ポルシェ550スパイダーだ!なにを言われようと、これは譲れない、死ぬまでにやりたいことリストのひとつなんだからと、ジェームス・ディーンが乗っていたというクルマと同型であるその古いポルシェを試乗することにした。

2シーターだからかわりばんこに乗ろうとキャッシュは言ったが、今にも壊れそうな古いクルマにみんな尻込みした。キャッシュはモーをそそのかし、助手席に乗せて走り出した。初めは喜んでいたモーだがスピードが上がるにつれ、速すぎると不安を訴えた。キャッシュは、ブレーキが効かない!アクセルも動かないから減速できないと叫んだ。モーは緊急ブレーキを使ってと、とんちんかんなことを言い、死にたくないと叫び始めた。スタンフォードなんかクソだ!経済なんていやだ!パパは理解してくれない!etc.. と、叫び続けるモー。
急にブレーキがかかり、クルマが停まって、狂喜して抱きつくモーにキャッシュは、「からかったんだよ、ブレーキはちゃんと効くよ。」

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ファンフィクションよりも... 14章 [Stranger than Fafiction]

14章:Radio Hosts and Racists(ラジオパーソナリティと差別主義者)

水曜の朝、トファーが目覚めると廃墟となったテーマパークの硬い地面で寝ていて、他の3人もそばに倒れていた。キャッシュが起きろと、顔に水をかけて回っていた。キャッシュのドラッグを食べたアライグマが向こうであおむけでのびていた。4人はこのたった3日間ですごい経験をしていた。
ロードサービスが来ているのでみんな駐車場に戻った。何マイルも先にしかガソリンスタンドがないため、サービスマンの車で彼らのステーションワゴンをけん引していくことになった。4人は、後ろのシートに収まり、キャッシュがサービスマンの横に座った。キャッシュはもう絶対になにかを勧めたりしないと言ったが、4人は期待したアトラクションはなかったがそんなに酷いこともなかったと笑わずにはいられなかった。
カーラジオからWiz Kizの話題が流れて皆は聞き耳をたてた。日曜夜のセントルイスでキャッシュ・カーターが倒れたのは、脱水症状という発表があったが、ビデオを見ればわかる、あれは完全にドラッグによるものだ、と。そして延々とキャッシュを批判した。4人は、言い返そうとしたが、キャッシュがこんなキツイこと言う奴には会ったことがないと言うと、サービスマンが、言ってることには同感だと言ってハリウッド批判をした。キャッシュはバックパックから白い錠剤を取り出して飲んだ。その後沈黙となり、1時間以上何もないところを走ってやっとガスステーションに到着した。キャッシュは、レッカー代とこのガソリン代は僕が払うと言って建屋に向かおうとした。ジョーイもトイレを使いたかったので、キャッシュと一緒に向かうが、窓ガラスに大きな南部連合旗を見つけて硬直した。キャッシュは気にするなと言ってジョーイの腕をつかんで無理やり中に入って行った。

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ファンフィクションよりも... 13章 [Stranger than Fafiction]

13章:HIGH TIMES AT HIGH TYDES
ハイタイドでハイな時間 (ハイタイドは綴り違いではあるけれど満潮の意:ウォーターパークの名前)

火曜の朝9時、出発の時間にトファーたちがキャッシュの部屋へ行くと、すぐにキャッシュは腰にタオルをまいただけの裸で現れた。部屋には裸の女性がベッドに二人居た。キャッシュは、あちこち脱ぎ捨てられた下着や服を拾い集め、女性にお昼までごゆっくりと言って、4人と合流した。今日はサムの運転で、アマリロへ向かう予定だった。しばらく走ったのちサムはずっと後ろをついてくるカリフォルニアナンバーの黒のプリウスに気づく。追い越させようと避けても追い越さずにずっとついてくる。サムはトファーに気になると言ったが、トファーはただ一緒の方向へ行ってるだけだろうと気にしなかった。

途中の道路番号に気づいたキャッシュが、ここから近くにあるハイタイドに行きたいと言い張る。子どもの頃この辺に住んでいて、最高の場所だったと、子どものようにはしゃぎ始めるキャッシュ。かなりの遠回りになり、アマリロへの到着が夜中になると乗り気でなかった4人はキャッシュに押し切られ、ハイタイドに向かう。

しかし何時間走っても見当たらず、モーも携帯で検索してもそんなパークは存在してないと言う。キャッシュは譲らず、もうすぐだ、すぐ見つかる、看板が現れるはずと言い張る。やっとたどりついたハイタイドは10年前に閉鎖されていて廃墟となっていた。がらんとした駐車場で、引き返そうとサムがエンジンをかけたがかからない。ガソリンゲージが壊れていることをうっかりしていたトファーがガソリン切れと気づく。あわててロードサービスに電話するが、近くで多重事故があり、明日の朝まで救援は無理だと告げられる。周りに全くなにもない場所で一晩明かすことになった。

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ファンフィクションよりも... 12章 [Stranger than Fafiction]

12章:Sinners and Saints
罪びとと聖人

この章は、ちょっと長いです。そして重要です。タイトルのSinners and Saints(罪びとと聖人)は、バーの名前です。意味深?
やたらと出てくる hook up date は、もうそのものです。ヤるために会う。だって hook up app(出会いアプリ)で会ったんですもん。


オクラホマの宿に着いてみるとキャッシュはまだ来ていなかった。
ジョーイは、ゲイっぽくおしゃれして、安全のために薬局にも寄って消防演習に行くみたいに張り切ってでかけた。ブライアンからの連絡を待ってぶらついていると、待合せのバーの名前と場所の連絡があった。Sinners and Saints というバーで、ジョーイは緊張のあまり水を飲む手が震えた。
ようやく現れたブライアンは、プロフィール写真よりも少し老けて見えた。反対に年を偽っているジョーイは、若く見えると言われた。ブライアンは建築家としての仕事のことを喋り、ジョーイは、名前とプロフィールも偽っていることを忘れ、ボロをだしそうになった。バーテンダーが注文を聞きにきたときに、IDの提示を求められてどきりとしたジョーイだが、キャッシュがくれた偽のIDのことを思い出してバーテンダーに見せた。そのIDを不審に思って取り上げたブライアンは、名前と写真の違う偽のIDにひどく警戒して帰ろうとした。
ジョーイは頼むから、訳を話すからと、ブライアンを引き留めた。ブライアンはジョーイの様子に自分の昔の記憶を呼び戻した。もしかして、まだ誰にも言ってないのか?経験もないのか?そして、保護者のような気分になったブライアンは、少し話をしようと座った。僕が君くらいの歳だった頃に必要だったことを君に教えておこう。どうして最初の経験をいきなり見も知らないヤツとヤルつもりだったのか?特別な誰かが現れるまで待てないのか?というブライアンに、僕たちhook-up アプリで会ったのに禁欲を説くわけ?とジョーイは反論した。ブライアンは根気よく性や出会いについて慎重になるように語った。ブライアンの初体験はいい思い出ではなかったのだろう。今夜僕らやらないの?というジョーイに絶対にやらないとブライアンは答え、最初の経験は後悔しないようによく考えることだと諭した。
ジョーイはそんなに簡単な問題じゃない、と、家庭環境や進学先のことを話した。家族にまだ話せる状態じゃない。ブライアンにも受け入れてもらえない叔父がいた。全員が受け入れてくれるわけじゃないが、受け入れてくれる人たちはたくさんいる、それがゲイの掟だよ。相談できる場所もある、自分を大切にするんだと言って、ブライアンは素早くジョーイの唇にキスをして出て行った。
ファーストキスのハイな気分から落ち着いたとき、ジョーイは聖人というより罪びとの気分だった。


その時突然、「ヘーイ、色男、デートはどうだった?」と、後ろの席から声がした。

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ファンフィクションよりも... 11章 [Stranger than Fafiction]

11章:Streamside streaming
小川のそばでストリーミング


昨夜、昏倒したキャッシュを担いで帰ったせいで右肩がひどく痛み、トファーは痛くない方の手でキャッシュの部屋のドアをノックした。出てきたキャッシュはひどい状態で、今日の予定はキャンセルし、夜にオクラホマで会おうと言ってドアを閉め嘔吐した。トファーは車に戻り、キャッシュはひどい二日酔いだと状況を3人に説明した。低血糖か、それであんなに薬を飲んで、お酒も飲んで、ハリウッドで噂になるわけだとジョーイが言った。マークトェイン自然公園へジョーイの運転で向かった。道中、昨夜のライブがどんなに楽しかったかという話になった。

公園内を散歩し、圏外から圏内に入った途端4人の携帯がそれぞれけたたましくアラートを鳴らした。見ると、キャッシュ・カーターがライブ会場で倒れた映像が世界をめぐっており、海外ファン友のメールやファンダムからの知らせがいっぱいになっていた。

サウジアラビアのウダとブラジルのダビとビデオフォンがつながった。よくもライブ会場でキャッシュを殺したな、いや、死んでないよ、ホテルで寝てるよという話をしているうちにまた電波状況が悪くなってフリーズした。

カイリーのyoutube では、4人はキャッシュをたぶらかして悪の道に誘いこんだことになっており、殺してやるぞとの脅迫まで受け、4人はパニックになった。一気にネットで有名になった4人はキャッシュの気持ちが少しわかったような気がした。

4人がこれからどうしようと思っていると、共演者のエイミーのヌード画像が流出したというニュースが飛び込んできた。

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ファンフィクションよりも... 10章 [Stranger than Fafiction]

10章:Rosemary’s Abortion

ローズマリーの堕胎(パンクロックバンドの名前)



午後6時半、ゴムボールに殺されかけた後、4人は ルイス&クラーク博物館を楽しんでいた。キャッシュは夜のお楽しみを探すと言ってコーヒーショップで降りていた。4人はキャッシュが何をしようと言い出すのかびくびくしていた。この旅は夢が叶うというよりキャッシュの子守をしてるかんじだった。


見学後、キャッシュと落ち合うと、完璧なプランを見つけたよと。Rosemary’s Abortionのライブに行こうと、チケットと、この短時間に似ているかどうか微妙な写真のついた偽のIDまで準備していた。チケットには21才以上とあった。
この後はゲートウエイアーチに夕日を見に行くからと4人が断ると、キャッシュは感情を高ぶらせた。目つきがおかしくなっているキャッシュに驚いたが、アレルギー薬のせいだとキャッシュは言った。君たちは最悪なティーンエイジャーだ、ゲートウエイアーチはいつでも行ける、若い今しかできないことをなぜ楽しまないんだ!それも悪くないかもと4人は行くことにした。


会場である倉庫に向かうと入り口には長い列ができていた。ピアスやタトゥーやファッションに4人は少したじろいだ。ルールを破ることにモーは少し興奮していた。
会場に入るとすごい熱気でキャッシュはすぐにバーへ向かったが4人は飲まないと言った。モーが薬飲んでるのにお酒いいの?と言ったが、キャッシュはかまわず飲み、フロアで踊った。激しいダンスにフロアの客は彼のためにスペースをあけた。ジョーイもヒップホップでのりのりだった。
サムもトファーをダンスに誘った。サムが笑いながらトファーのそばで踊るのを見てトファーは打ちのめされた。こんなにもサムが大好きだと今更ながら気付いた。


突然キャッシュのダンスがスローダウンし、気分が悪そうに見えた。

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ファンフィクションよりも... 9章 [Stranger than Fafiction]

9章:The World's Biggiest Rubber-Band Ball
世界一でかいゴムバンドボール

トファーはキャッシュに対してしたことでひどい気分だったが、キャッシュはジョークを言ったりしてムードは悪くなかった。
道中、進学の話になった。トファーは頭脳明晰だとモーが言うとキャッシュがアイビーリーグに行くのかと聞いた。家庭の事情で地元の大学に行くと答え、サムはデザインスクール、モーはスタンフォードと答え、ジョーイはオクラホマバプテスト大学でパフォーミングアーツを専攻すると答えた。
キャッシュにオクラホマでパフォーミングアーツなんてフロリダでスキーインストラクターの資格をとるようなもんだと言われ、ジョーイは詰まった。キャッシュはバプティストスクールじゃゲイの出会いがないんじゃないかと思ったんでね、と言い、ジョーイは感電したみたいに硬直して僕はゲイじゃないと言った。キャッシュはまるでジョーイが僕は黒人じゃないと言ったかのようにびっくりしたが、何かを察したキャッシュは、僕が間違ったと言った。ジョーイはオクラホマで大学の集まりがあるので夜は別行動だと言った。


世界一のゴムバンドボールを見に行ってみると、ボールは日光に長い間晒されて灰色の塊になっており、固定してある木のデッキも朽ちていた。ジョーイがこれ、弾むのかな?と言い、キャッシュはボールを蹴ってみた。公共物を壊したりなんかしたら私たち奨学金とかもらえなくなっちゃうとモーが制止した。
期待していた4人が、がっかりして丘を下っていると、ばきばきと音がしてボールがバウンドしながら転がってきた。生きた心地もせず車まで走り、エンジンをかけたがかからない。この車は一度でエンジンがかかった試しがなかった。
4人が焦る中、キャッシュだけは楽しそうにインディジョーンズだ!とテーマソングを口ずさんでいた。やっとエンジンがかかり走り出したが、ボールはまだ追ってくる。幹線道路にでてやっとボールから解放された。ジョーイがキャッシュに殺されるとこだったというと、キャッシュは君の質問には答えたよと言った。

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ファンフィクションよりも... 8章 [Stranger than Fafiction]

8章
:Madness at McCarthy's
マッカーシーズ(レストラン)での熱狂

シカゴ郊外から離れ、道路ぞいのMcCarthy’sというレストランで昼食をとることにした。スタッフが50年代のセレブのコスプレをしているようなところだった。
シャリー・テンプルの格好をした案内係が席の希望をききキャッシュが一番奥のトイレから遠いところと言った。安全のため。席についてキャッシュがトイレに行くと4人は、キャッシュのことを批評しあった。なんて奴だ、ネガティヴ、役とはえらい違いだetc., キャッシュが戻って、うかない顔して何の話?と訊くと旅のスケジュールを確認してたのよ、と慌てた。マリリンモンローの格好をしたウエイトレスがオーダーを取りに来た時、キャッシュの顔を見てどこかで会ったことがあるような気がすると言ったがキャッシュは気のせいだと答えた。が、彼女は突然あのTVの人だわ!と気づき慌てて引っ込んでいった。

今後の予定をキャッシュに説明していると、その予定を少し変えてもいいかなとキャッシュが提案した。もちろん余計にかかるコストは僕が負担するよと言った。
グレースケリーの格好をしたウエイトレスがミルクシェイクをひとつだけ持って来、その後次々と人を変えつつオーダーが運ばれてきた。みんなキャッシュを確認しにきていた。客たちも気づき始めていた。ひとりの男の子がTVの人でしょ?一緒に写真撮ってくれる?と言った。キャッシュは、ごめんね、急いでいるんだと言いトファーに助けを請うように視線を送ると、何も考えていないトファーは写真1枚くらいどうってことないよと答えてしまった。
1枚の写真を撮り終わらないうちにレストラン中の客、そして最後の従業員に至るまでが狼のようにキャッシュに襲いかかり小一時間撮影に費やされ、その間4人は車で待つはめになった。

戻ってきたキャッシュにトファーが本当に申し訳ないと謝った。キャッシュは睨みつけて「何を学んだ?」と応えた。

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ファンフィクションよりも... 7章 [Stranger than Fafiction]

7章
Truth-Shaming
正直者の恥さらし

トファーが運転し、サムが助手席、後ろのシートにジョーイとモーが座り、キャッシュはその後ろで荷物を枕にくつろいでいた。
モーがなぜ私たちと一緒にくることにしたの?と、つい口をすべらせた。「いや悪くとらないで、とっても嬉しいんだけど全く知らない4人とロードトリップなんて。」「ロードトリップなんて経験ないし面白そうだと思って。すっごいファンと知り合うのも素敵だしね、ありがたいね、クソ感謝だ。この旅のあいだ、ネットに僕と一緒だって上げるんじゃない、ウィザーズにつけまわされるぞ。」みんな了解した。

タバコを吸っていいかなと言うキャッシュにみなが戸惑ったあとサムが全然大丈夫と答えた。モーは体に悪いわ、わかってると思うけどと言うとキャッシュは、はあぁ?いつから?誰がそんなことを?と笑った。実はキャッシュは子供向けの教育ビデオで禁煙を説いていてモーはそれを見たことがあった。キャッシュはそんなことは忘れていた。

みなはそれぞれキャッシュに質問を始めた。キャッシュは、撮影の過酷さをいろいろ語り、モーは冗談かと思ったがそうではなかった。でもお金を稼いでるし、ファンは喜んでるしその価値はあるでしょ?というモーの質問に対するキャッシュの反応にみなが居心地悪くなり、トファーが話題を変えようと言った。だがキャッシュは、こういうふうに質問に答えたのはできるだけ正直でありたいからだし、僕に対してtruth-shamingを止めてほしいからだと言った。truth-shamingってどういうこと?とジョーイが訊いた。fat-shaming(デブの恥さらし)みたいなもんだよ、でも正直な人に対するようなね。有名人てのは、公の場で真実を語ることは絶対にない。

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ファンフィクションよりも... 6章 [Stranger than Fafiction]

6章
The Fifth Passenger
5番目の乗客

エンジンは1回じゃかからないから2-3回トライしてね、燃料計はあてにならないから走行距離に注意してと、トラブルの多い94年式シボレーステーションワゴンの説明を母はしていたが、トファーは上の空だった。ゆうべのメールの返事のことしか考えられなかった。

トファーは、母と弟のビリーに行ってくるよと言って、表で待つことにした。あれはキャッシュが返事したんじゃない、そんなことありえないと自分に言い聞かせていた。
なにぶつぶつ言ってる?という声にびっくりして振り向くと、ジョーイとサムが来ていた。トファーの落ち着かない様子にふたりは心配した。
トファーは、昨夜、ジョークでキャッシュに旅の誘いを送ったことをふたりに話した。そして何時集合?という返事のことも。このダウナーズグローブにセレブが??とサムとジョーイは涙を流して大笑いした。

10時ちょうどにぴかぴかの黒のタウンカーが止まり、中からキャッシュ・カーターが現れた。3人はびっくり仰天し、現実とわかるまで数秒かかった。黙ったままの3人に、そっちが招待したんだよ、そんなに驚くなよとキャッシュは言った。
4人で自己紹介しているところにモーが現れ「遅れた!もう朝から大変だったのよ」と、遅れた理由をいろいろとまくしたてた。4人が黙ってみていると、とうとうモーが気づいて手にしていた荷物を落とし、叫び声をあげた。
「君がモーだね。」

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ファンフィクションよりも... 5章 [Stranger than Fafiction]

5章
Password-Protected
パスワードで保護された

ジョーイ・デイヴィスは理想的な家族の中で育った。父はバプテスト教会の牧師、二人の兄はウガンダで教会の仕事をしており、下の二人の弟はやんちゃだった。ジョーイは素敵な男の子で、教会に来る信者の女の子はジョーイに色目を使い、その親たちはジョーイにしじゅうガールフレンドはいるのかと訊いた。

出発の朝、父は家族を集めジョーイの旅の無事を神に祈った。その最中に携帯が何度もなり、ジョーイはあわてて切った。父から世の中の誘惑に負けるな、危ないことには近づくなと忠告を受けたジョーイは大丈夫と誓った。両親と弟が出かけたあと、ジョーイは部屋にもどってドアに鍵をかけ椅子を立てかけて安全を期してから携帯のManNipという出会い系アプリを開いた。
旅の途中ジョーイは、初めての体験のプランを立てていた。大きな衝動もなく抑えてきた欲望を形にすることにしたのだ。オクラホマバプテスト大学へ行く前のこの旅行で、立ち寄るオクラホマでの初めてのデートを。自分がゲイであることは家族には絶対に言えない。
名前と経歴・年齢を偽ったアプリでブライアンという名の男との逢瀬の約束をとりつけた後、ジョーイは自分のコンピュータを開いた。オクラホマバプテスト大学の名のついたフォルダを開き、その中のパスワードで保護されたフォルダを開くと女性の水着やトップレスの写真がでてきたがそれは隠れ蓑だった。その中のパスワードで保護されたフォルダを開くと、ウィズキッズのキャッシュ・カーターやトビー・ラモスを含む男たちの写真とゲイポルノが保存してあった。コンピュータの中のポルノのようにジョーイもまた何層もの下に隠れていた。


ここでトファーがクリストファーの愛称ということがわかった。ふたりのCCだ。このふたりがメインなのかな。

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ファンフィクションよりも... 4章 [Stranger than Fafiction]

4章
Overactive Imagination Disorder
過想像障害 (モー創作の症状)

モーは子供の頃から想像力過多で、自分のことを過想像障害と呼んでいた。すべての物に名前をつけ擬人化して物語を空想していた。ブルースという名前をつけたスツールが廃棄されたときは1週間泣き、アンソニーと言う名のテレビが回収されたときは誘拐だと警察に通報したりした。
母はよく会合にでかけると言っていて、その時に読むものをモーに書いてくれるよう頼んでいた。その母親がでかけたまま戻ってこず、父に尋ねると癌の治療に通っていて亡くなったのだと告げられた。それ以来父と娘の交流はほとんどなくなったが、モーは父が望むスタンフォード大の経済に合格した。

モーはベッドの上にコロンビア大学の合格通知を広げて父親に言うことを考えていた。明日からは旅行で、もう今日しかない。父が夜遅く帰ってきたことに気づき、階下に下りて行ったモーは頭の中で組み立てた話を父に切り出した。母が亡くなって以来、父の英語力は止まってしまい、モーが父親に伝えようとすればするほど深みにはまって会話がかみ合わず、質問ばかりを繰り返されて混乱していった。
ついに「パパ、私はスタンフォードに行きたくないの!」と叫んでしまい、父よりも自分自身がびっくりした。「私は物書きなの、ビジネスウーマンじゃない。」父はウィズキッズでコラージュされたフォルダーから出されたコロンビア大学の資料を一瞥しただけで元に戻し腕を組んだ。父はテーブルを叩きこの話は終わり、お前はスタンフォードへ行くんだと言った。「お母さんのためにも。」
父は私を心地よくするためではなく、支配するため13年ぶりに母のことを口にした。言葉をなくしたモーは部屋にもどり、ネコのピーチファズルにさえ相手にされず、コンピュータに向かった。
いつものエロとは違うトーンの5章を書き始めた。

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ファンフィクションよりも... 3章 [Stranger than Fafiction]

3章
What the Psychic Said
霊媒師が言ったこと

階下のレストランから毎日漂うにんにく臭に、サム・ギブソンは辟易していた。友人たちと別れることは別にして、にんにくとママ、このふたつから逃れる日を指折り数えて待っていた。彼女には芸術家として神からの贈り物があった:才能と貧困。あるものでなんとかする。そして進学に際して奨学金も得ることができた。
トファーにおやすみを言ってログオフしたあと、ノックもせずにサムのママが部屋に入ってきた。片手にふくらんだショッピングバッグ、片手にお酒。彼女は地元で美容師として働いていた。今のサムと同じくらいの歳には美人コンテストで優勝したこともあったが、すぐに妊娠した。

明日の旅行にとショッピングバッグの中味をあけるとタンクトップにミニスカート、レースのブラ、ネオンカラーのパンティが山ほどでてきた。そして帰りに霊媒師のところに寄ってきてこんなことを言われたと。「そのうちお金がはいるとか、おじいちゃんと挨拶したりとか、いろいろね。でも特にあんたのことよ。」「その霊媒師がアタシに服を買えって?」「ちがうわよ、あんたには男がいるって言ったのよ!あの子には男の影もないわって言ったけど、霊媒師は趣味もぴったりあうパーフェクトな男が居るって言い張るのよ。だからキュートな服がいるでしょ。そんなグランジじゃなくて。」
サムは男なんかいたこともないと言うとレズビアンなの?とママは言う。サムはこの話はしたくなかった。とにかくほっといてと母親を追い出した。

ママは気づかないけれど霊媒師の言ったことは正しかった。その男とはボーイフレンドではなくサムそのものだった。サムはトランスジェンダーだった。そして、トファーが自分に好意を寄せていることに気づいても、それを受け入れることも拒否することもできなかった。勇気をだして医者に相談したが、矯正されそうになっただけだった。

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ファンフィクションよりも... 2章 [Stranger than Fafiction]

第2章:忘れられない夏

サンタクララからはるか遠いところでファンたちはインターネットを通してコンベンションに注目していた。彼らの情報収集能力はFBIやCIAを恥じ入らせるほど。シカゴ郊外イリノイ州のダウナーズグローブでトファー・コリンズは長身の体を机のうえに折り曲げ、ラップトップに張り付いて20秒ごとにブラウザを更新していた。コスプレのファンの異星人女王の写真にノックアウトされたトファーが画面にクギ付けになっていると、突然画面に友人のジョーイが現れた。ジョーイはそりゃ男だ、注意しろと笑う。

ウダとダビも加わり、バイト帰りで遅くなったサムも加わる。モリコは、わたしのファンフィクション読んでくれた?といつものようにせっつく。モーはピーチファズル(ピーチツリー+バムフィズル)ものを書いているのだがジョーイはファンフィク嫌いで読まないし、みんな読んでなかったのであらすじを話すとエロいのばかり書いて、頭を冷やせと言われる。その日もわいわいとネット上での情報交換に盛り上がり、夜遅くに解散となった。明日から4人はトファーの母のステーションワゴンを借りて、イリノイ州ダウナーズグローブからカリフォルニアへ向かう卒業旅行に出かけるのだ。

皆がログオフしたあと、いつものようにトファーとサムは少しふたりだけで話した。トファーはサムに気持ちを寄せていたけれどいつもクールなサムの気持ちはうかがい知れなかった。合格したMITに行けばロードアイランへ行くサムとは少し近い場所に居られたが、2年間は地元のコミカレに行くことに決めてしまった。
ホテルでの仕事に出かける母が部屋に入ってきて明日からの旅行のこと、弟のことを話したが進学についてはとてもトファーに申し訳なく思っていた。
母を送り出した後、トファーはやるせない気持ちからキャッシュ宛にメールを書いた。そして最後に冗談のつもりでこう書いた。
We leave tomorrow for a cross-country road trip. If you’re free, we sould love for you to join us! LOL.
僕ら、明日から大陸横断旅行に出かけるんだ。もしヒマだったら大歓迎するよ!(爆笑)

階下で寝ている弟の様子を見に行き、部屋に戻るとメールの返事の通知が出ていた。トファーの心臓は早鐘を打った。

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登場人物紹介 [Stranger than Fafiction]

読んでいると登場人物が多くて混乱してきたので、まとめました。今後増えたらまたこのページに追加します。
主役はキャッシュ・カーターかな?2章を読んだらもしかしたら脳性麻痺の弟がいるトファーかな?とも思う。


WizKids関係

Cash Carter キャッシュ・カーター:Wiz Kidsで主人公のウェブスター・バムファズル博士役を12歳から9シーズン演じる。CCなのでクリス・コルファーか??と思ったよね、みんな。
Amy Evans エイミー・エヴァンス:Wiz Kidsでジュールズ・ピーチツリー博士役を演じる。自分大好き。セルフィー大好き。
Tobey Ramous トビー・ラモス:Wiz Kidsで人類学者フィッツ・ラカンケル博士を演じる。筋肉自慢。アメコミヒーローのモスマンをやるため次シーズンは数回休んでからの登場となる予定。
Damian Zimmer ダミアン・ツィマー:Wiz Kidsのクリエイター。WizKidsは彼の原作(脚本?)によるもの。それを汚すような行為をするキャッシュを憎々しく思っている。
Jim Caufman ジム・カウフマン:Wiz Kidsのエグゼクティブプロデューサー


Wizzers:シカゴ郊外のダウナーズグローブに住む4人組。同じ小学校からのwizzers仲間。
 
Topher(Christopher) Collinsトファー・コリンズ:長身、卒業生総代。MITに受かったが高校卒業後は地元ダウナーズグローブのコミュニティカレッジに進学予定。脳性麻痺の弟がいる。父は単身赴任で母と3人で暮らす。トファーはクリストファーの愛称。ということでここにもCCが。
Joey(Joseph) Davis ジョーイ・ディヴィス:スーパーハンサムな黒人。ヒップホッブダンスチームのキャプテン。オクラホマの大学に進学して演技を学ぶ予定。ジョーイはジョセフの愛称。
Sam(Samantha) Gibson サム・ギブソン:卒業後はロードアイランドのデザインスクールに進学予定。母はCandy Rae Gibson けばい母とは相容れない。
Moriko Ishikawa モリコ・イシカワ:モーと呼ばれている日本人。ウィズキッズの主役ふたりのエロ系ファンフィクションを書いている。スタンフォード大学に進学予定だが...。

以下のふたりはネット上の仲間。

Huda ウダ:サウジアラビアのムスリムの女の子。周回遅れでドラマを見てるのでネタバレを気にする

Davi ダビ:ブラジルの13歳の少年


ここから以下はちょっと大人な英語を
ibooksで読んでて、ん?この意味は?って思っても定義なしってでてくる単語、もしくは、いや、その意味じゃないよね?がけっこうあります。そんなとき活躍するのは Urban Dictionaryです。

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ファンフィクションよりも奇妙な1-2 [Stranger than Fafiction]

さて1章のつづき、後半部分です。

この文章から始まります。
The stagehand reentered the room very awkwardly, like he was walking in on his elderly parents having sex.
大人の英語ですなあ。ここ笑うとこですよね。
舞台係は気まずそうに部屋に入ってきた、まるで年のいった自分の両親がセックスしてるところに入っていくみたいに。

そして1章最後の文は
Cash had a deep secret he was keeping from the world, and unfortunately for him, it was only a matter of time before the truth came out.
キャッシュ・カーターには隠し続けている重大な秘密があった、彼にとって不幸なことに、それが表にでてくるのは時間の問題だった。

え〜なんなんでしょう?気になる、気になる。ということで一気読みしてしまう?

ということで1章の後半部です。

第1章(その2)

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ファンフィクションよりも奇妙な [Stranger than Fafiction]

発売イベントに行くぞ!と、意気込んでいたのでハードカバーは予約していませんでした。ペーパーバック予約してたんだけど、今現在まだ届いていない...なんなんだ?

とりあえず、iBookでは1章のみ読めるので読み始めました。
去年、あらすじが公開されたときに、主役のキャッシュ・カーター、つまりCCはクリス・コルファーのCCだよね〜と思ってて、とりあえず読み始めたけど、1章の途中からジャスティン・ビーバーか?と思ったね。

Struck by Lightning 以来のちょっと大人むけ〜、ウキウキで待ってましたが、想像以上でした。ダークサイドだ暗黒面だ!これってもしかしてグリーの舞台裏もこんなかんじだったのぉ〜とか穿ってしまいそう。
だって、アシュリー宛の献辞もすっごく意味深。

献辞:
アシュリーに
なにか尋ねるには最高の友人である
ボクよりきみの記憶力のほうがよくて
実際ボクに起こったのがこの本のどの部分か、思い出させてくれるにちがいないだろう


あらすじですが、かなり詳しくなってしまいました。
基本、読み進めるための自分用のあらすじメモとしています。
ネタバレがあります、というよりそのものです。ご注意ください。

第1章:大会妨害(その1)

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